あと総会議までに整理しておくべきコトありますか?
UXデザインやデザイン思考を用いる「課題などの目的」ですね。
「何らかの目的を設定し、その目的に対して最も成果を上げられるデザインが優れたデザインである」
という考え方が色々な活動の根底にあるように思いますが、「本当にそれでいいのか?」「それで事足りるんだっけ?」という疑問があります。
「目的」の解釈次第かもしれませんが。
土屋自身はUXという価値観の役割は、目的を絶対視せず 「ユーザー」「ビジネス」「技術(ITなど)」などチームが調理可能な素材を並べ一定のスコープを定め、1本のストーリー、1つの集合体になる新しい発想を促す行為だと思っています。 試行錯誤の中で優れたUX(ストーリー)ができちゃったら、「それに合わせてターゲットユーザーも、解決するユーザーの課題(ペイン)も変えちゃえば?」という考えです。
特定のユーザー、特定の目的のためのB2Bシステムの場合は許されないのかもしれませんが、B2Cでは無限のユーザーと無限のペインが世の中にあるので「最初に定めた目的達成やビジネス成功をさせることだけがデザインの役割ではない」と考えています。 iPhoneやWalkmanのように誰も欲しがっていなかったが売れた商品ほど、結果的にユーザーが気づいていなかったペインを解消したとも言えるのではないかと。
すごく面白いですね。ここで言う「優れたストーリー」ってどんな事ですか? ユーザー、ビジネス、技術の妥協点、 というよりはもっと含みがありそうですが。。。 「目的を凌駕して優れていると感じること?」 違うか、「目的を発見するプロセスでもある」ということかな。
>「目的を発見するプロセスでもある」ということかな。
優れたストーリーを作ることは、技術やデザイン的に実現可能な目的の再設定とも言えるかもしれません。 ドロップボックスが、「ユーザーの誤操作によるデータ損失を防ぐ」という目的に気づいたのも、Windowsのユーザー操作やフォルダー監視やバージョン管理サービスなどの技術的な素地から生まれたとものだと思っているので。
大抵の目的は階層があるわけですが、、、 UXデザインないしデザイン思考などの活動によって、 下位レベルの目的が発見的・創発的にリバイスされていくことは多々ありますよね。
場合によっては「ピボットと呼ばれるような最上位に近い目的の変更もあり得る」という感じですね。だから、UXデザインやデザイン思考を目的達成のためのツールと考えちゃダメなんだ。
ダメというか、それだと本当の効力を使いこなせていない可能性がある。
はい、仰る通りです。まとめ、ありがとうございます。
>だから、UXデザインやデザイン思考を目的達成のためのツールと考えちゃダメなんだ。 ダメというか、それだと本当の効力を使いこなせていない可能性がある。
これは、まさにその通りですね。特に付け焼き刃的にUXやデザイン思考を使っている方は、「ストーリーになっていない手段やアイデアの連鎖」をそれっぽく見せるためにペルソナやカスタマージャーニーマップが使われたりするので、デザイン思考やUXデザイナーのイメージを悪くしている気がしますね。
ちなみに、UXデザインとデザイン思考を並べて語っているけど、 それぞれスタートの着眼点は違うものだけど、高度に突き詰めていくと「見分けがつかなくなる」という現時点の理解です。 丁度、ウォーターフォールとアジャイルがそれぞれ高度に突き詰めると「見分けがつかなくなる」のと同じ感じで。
はい、「高度に突き詰めていくと同化する」認識です。 ベースの内容は
・UXデザイン(人間中心設計)の方は要素形式的
・デザイン思考の方はプロセス形式的
であり、歴史的には
・人間中心設計は、デザイナーが主に活用し、デザイナーの役割をビジネス検討方向へ拡大した時代
・デザイン思考は、非デザイナーが主に活用しイノベーションの担い手が拡大している時代
と言った感じでしょうか。
・・。会議までにCatch upしておきます。。。