【Value総会議】”戦争がおきている今、私たちビジネスパーソンはどう向き合うのか” について意見交換(後編)

“戦争“と”ビジネス”をキーワードに意見交換をしている今回のValue総会議。中編では相手の主義主張を理解したうえで議論をする大切さ・難しさが語られた。後編では改めてテーマに立ち返った議論がされた。

 

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だいぶビジネス話から反れてますね(笑)。

僕の中では、f:id:shugensha2018:20200605112614p:plainさんが自分の「政治的スタンスや立場から得られた知識」を使って、仕事に生かしてることがすごく共感できるます。それって凄い”ビジネス”だなと思ってる。

でも僕は、自身の考え方を押さえてビジネスしていることが多々あります。要は自身の考えをそのままビジネスの場面で表現しようとするとダメだなと。
ところで、ここまでの議論は、自分の考えをどう表現したいか、表現していいかという議論になっていますが、ビジネスと戦争っていう考え方の話しをするんだったら、お客さんが「軍事産業に入るから秀玄舎さん手伝ってください」という話になった時にどうしますか?みたいな話をしないといけない話なんじゃないでしょうか?近い将来、十分ありうる話ですから。

政治が云々、その国が云々というよりは、環境がそうなって来ちゃうからそうせざるを得ない時に、我々だったらどうするという観点の議論がしたいかな。

 

僕は戦争に対してはすごいいろんな思いがあるけれども、おそらくお客さんがそういうことやりたいと言われたとき、ビジネスとして考えるんだったらそれはやるかもなとも思うわけです。何をやるかによるから、それが決まってないからわかんないですけど。でも、ビジネスとして考える頭と自分の考えは常々僕は、切り離してるんですよね。

だから、切り離さないで突っ込んじゃうと「もう来なくていい」ってなるだろうし。

だからそういったところをどう捉えて動くのか、そこが考えたいポイントかなと思います。

 

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それ塩梅次第かなと思ってます。

お客さんのオーダーを受けて、そのとおりに引き受けるっていうのは全然ありだと思います。一方で考えられるリスクは伝えないといけない。これはいつでもそうですよね。まあ、賛成か反対かわかんないですけども、軍事産業に関わったとして、それに対して反対の人から見える風景があるじゃないですか。その反対の人から見える風景を元に、「違うことを考えておいたほうがいいですよ」とか、リスクはお話してもいいのかなと思うんですよね。

 

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そうなんだけど、もし自分が「絶対いやだ」という考えを持ってたとしても、取り得る選択肢を提示し選んでもらい、その中で一番ひどい選択肢を選ばれたら、「その選択肢は一緒にできない、ごめんなさい」ということも、もしかしたらあるかもしれないよね。

 

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創業当時スパムメールの業者のスパム送信装置をハッキングして複製してくれっていう仕事の依頼がありました。

で、僕とf:id:shugensha2018:20190830151229j:plainさんf:id:shugensha2018:20200605112629j:plainさんで、秋葉原の寂れたマンションの一室に行ったんですよね。そこにはパソコンから40本くらいケーブルが全部ガラケーに繋がってて、ずっとスパム送ってるんですよ。そのボードをもう一枚作るのが依頼内容だったんです。今でこそ、リベラル気取って綺麗なこと言ってる自分ですが、当時は仕事欲しさに相談にのって、そんな現場まで行ってしまってます。でf:id:shugensha2018:20190830151229j:plainさんとf:id:shugensha2018:20200605112629j:plainさんが、ビルを出た後で、「この仕事はとるのをやめましょう」って言ったんです。創業当時だから、案件も潤沢ではなかったのに。

その判断は間違っていなかったと今でも思っていて、僕は常にそうやって間違いをみんなに正されながら生きてるわけですけど、まあつまり、そういうこと(断るべき仕事がある)ですよね。

 

結局、科学者であれば技術は何に使われるかを問わないで、研究を続けることもできる。日頃我々は向き合いたくないものとは向き合わず暮らしてるけど、それはたまたま向き合わないで済んでるだけで、世の中でそうゆうもの(向き合いたくないもの)は常に存在してるわけで、戦争みたいな話になると向き合わなきゃいけない日がくるかもしれないよね。

f:id:shugensha2018:20200605112614p:plainさんが言うように、割とメリットとデメリットをフラットに比べられればいいけど、僕はそんなに簡単じゃない気はしている。

例えばさ、「戦争にまつわる技術を開発しましょう」というプロジェクトがあったときに、我々が参加しなかったとしたら、他の誰かがやるわけだよね。でももしかしたら他の誰かより我々みたいな意思を持った人が携わった方がいいのかもしれない。シンプルではないけど、そういう問題に携わらない社会的意義のある活動ばっかりしてるお客さんだといいね、ぐらいしか今は言えないのかなと。

 

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こういうことを考える、今のこの場みたいな場面は普通ないから秀玄舎はこうゆう場で話せて、すごく意義もあるし色々なことを再認識するし、やっぱり継続してやりたいですね。

 

戦争をやるべきなのか、やらないべきなのかという話をするのは、害虫を駆除するか否かの理論と同じな気がしていて、戦争で人を殺しちゃいけないのに、害虫殺しちゃいけないの?どうなの?みたいな。さっきのf:id:shugensha2018:20190208133152j:plainさんが喧嘩したお客さんの話かもしれないけど、結局でそこに対して考えているか考えてないかですよね。

人はダメだけど虫だといいのかとか、そういった所をやっぱりちゃんと考えるというか。いろんな背景がもちろんあると思うので、でもやっぱりこういうことを議論できているのは個人的にはすごくいいかなと思います

 

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うん、こうゆう話題を話せるのは秀玄舎らしいですね。今後の議論にも生きる気がしますよ。

 

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最近僕がすごく“なるほど”と感じたのは、「“答えは手段だけど、問いは目的である。」ということです。我々が共有すべきは”答え”じゃなくて”問い”なんだ と。我々が常に重視しているのは目的であって手段ではないですよね。だから答えを我々が大事にしないんだ。“と言われたことです。だから、我々は”問い”を共有することの方が大事で”答え”はみんながそれぞれ持ってればいいと思います。

 

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なんか結構きれいになっちゃったけど、

色々と話しきれず整理出来ていないところはたくさんあると思うけど、今日はこの辺で終わりにしましょう。

 

 

今回のValue総会議はここまで。

自分の意見を持ち、でも固執せずに会社としての解をどこに置くのか。”当事者意識”という言葉をどこまで持てるか。どこかでまた議論が出来ればご紹介いたします。

 

今回は前編・中編・後編の三回に分けてお送りいたしました。

前編はこちら

中編はこちら