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【Value総会議】これからの情シスはどうあるべき?秀玄舎メンバー意見交換会レポート(前編)

定期開催している秀玄舎メンバーによる意見交換会

今回のテーマは「情シスとは今後どうあるべきか?」。DXが加速する今、情報システム部の立ち位置や役割、期待されるスキルや人材に変化は生じているのか?各々が経験した事例をもとに忌憚のない議論を行った。





 

 

業界、業態の境目が曖昧になっている今、ITは部署ではなくファンクションとして語るべき

 

今日のテーマは「情シスとはどうあるべきか」です。「情シスとは何か」というそもそもの前提も会社によっても違いますから、前提を置かない議論をどこまでできるか分かりませんが、この話題が出て来た背景からお話いただけますか?

 

昔、ある会社の電算室と呼ばれている部署で、社内の取引を記憶し続けて会計帳票の元ネタを作る業務に関わっていたんですよ。そこから徐々にEUCが進んでいくと、間接部門としてというよりは社員たちとの繋がりを意識して仕事するようになったんです。更にインターネットが普及すると、企業間取引とは、ECとはみたいな話になり、情報システム部門が関与し始めて、そこからDXが起こり、会社全体のビジネスをデジタルに移行していくんですね。

ただ、電算室って過去の取引を正しく記録することがミッションなので、ものすごく数値に正確な保守的な人が選ばれる傾向があったかと思うのですが、実際、EUCをやっていくと経営陣に対して何らかの存在感を示すとか、攻めの姿勢みたいなものを現場からも期待されるようになっていくんです。DXって「よその会社より遅れているから進んでやっていこう」とか言われて始まるものでもあるから、情報システム部の位置づけがどんどん上にも横にも広がっていくんですよ。情報システムじゃないとしても、その機能は必要だろうし、これから先どうあるべきだろうという話を一つのモデルに限定するのではなく、色んな選択肢がありますよという観点から話したいなと。

 

目的次第な部分はあるけどその目的についていけないとか、方向性が違うとか、ギャップが色々出ているから情シスの評判がなかなか上がらないことが課題ということですかね?

 

オーソドックスで伝統的な情報システムでよくあるのは非常に保守的で、サッカーでいうディフェンダーみたいな感じ。ミスすると怒られる。でも現場でちょっとだけITかじった人が「こんなの簡単にできるでしょ」って情シスに持ち込んで「いや、意外と大変ですよ」って言われることがよくあるんですよ。

2000年頃からCIOみたい存在が必要だと世の中的には言われてきましたし、情シス部長だった人がCIOになることが多かったけど、僕は経営に対して支援をする立場として、データ部門から連れてきたほうがいいと言ってきているんです。そうこうしているうちに、CTOとかCDOも出てきて、CIOは「保守的な人で十分だよ」とか言われる始末なのはおかしな流れだなって。

 

これまでは脇にあったITが今や主役となり、それがないと業務自体が回せないとか競争を勝ち抜けない状況があらゆる業種・業態で起こっていて、いつまで情シスに押し込めておくのかという話もありますよね。業界がすごく曖昧になり、越境してきている今、情シスでどこまでやるかという議論は結構悩ましいですね。

 

そう、部署というファンクションとして語られたほうがいいですね。

 

情シスに主体性が求められる今後、社内で議論が起こる環境が重要になる

 

日本で本当のIT開発を自社内でできるところってまだ少なくて、外部に発注することが多いので、その時に情シスを通っていくのか、事業部から発注が行くのかによっても、情シス社員が持つべきファンクションは変わってきますよね。

 

海外の企業で社内に情シスがあるところってあるんですか?

 

海外は外部発注がそもそもないですし、私が付き合いあるところは大体IT企業ですけど、ないに近い気がしますね。

海外ではないけど、あるメーカーでは一つの組織ではなくセキュリティ委員会みたいになっていたのを記憶しています。各事業部の中の詳しい人が集まって、社内共通ルールを作って相互に補完しましょうと、中央集権的な情シスはなくていいというスタンスだったんですよ。それはおそらく全員が一定のITスキルを持っていることが前提だと思いますけど。

 

そもそも情シスに“色々できる人材”っていないじゃないですか。事業会社にいるのは、その事業に憧れて入ってきた人ばかりで、その事業のシステムをやりたくて入社する人はいないと思うんです。

 

どうだろう、それは採用の仕方なんじゃない?この会社はこんな技術をやっているとか、このシステムを知りたいからこの会社で働きたいっていう敏感な人は、結構知り合いにもいるから、捉え方次第だと思うけど。

 

システムでサービスを売っているところはそうかもしれないけど、サービス中心のところでもそうなりますかね?

 

主業務や事業部がITをやらないっていう前提で採用をかけると、そういう見た目になるんじゃないでしょうか。でも今後はITも事業の一つになるのだからそれが採用項目に入ってくるのかなと。

 

ある保険会社が全部のチームをアジャイル化した話を聞くと、情シスというかITのハブになるのは楽しそうだなと。要は一つの商品にすごくどっぷりハマりたいわけじゃないけど、色んなサービスをどうやってDXしていくかとか、複数絡めるポジションとしての情シス社員って主体性が必要だし、楽しそうだと思いますね。それが情シスなのか、もしくは事業部側にそういう人材がいた方がいいのかという議論は個人的にはどちらでもよくて、議論が起きている様が大事だと思っています。

ビジネスよりの人とかテクノロジーよりの人とか、デザインよりの人もいるのかな、ユーザー目線での社内の議論風景の中で、情シスってどういう社員がいて、どういう役割であるべきだろうって会話をして、事業部ごとに多様性みたいなものがすでに担保できているのなら、情シスは守りに徹してもいいし、そうでなければ、事業部のカウンターパートとしての情シスを作るとか。事業サイドの人たちと、同じ目線かつITに詳しい人を取ることが採用戦略として難しいけど必要だし、そういう人材を育てないと情シスの未来って暗いだろうなという気もします。

 

 

情報システム部

<中編へ続く>

【Value総会議】”戦争がおきている今、私たちビジネスパーソンはどう向き合うのか” について意見交換(後編)

“戦争“と”ビジネス”をキーワードに意見交換をしている今回のValue総会議。中編では相手の主義主張を理解したうえで議論をする大切さ・難しさが語られた。後編では改めてテーマに立ち返った議論がされた。

 

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だいぶビジネス話から反れてますね(笑)。

僕の中では、f:id:shugensha2018:20200605112614p:plainさんが自分の「政治的スタンスや立場から得られた知識」を使って、仕事に生かしてることがすごく共感できるます。それって凄い”ビジネス”だなと思ってる。

でも僕は、自身の考え方を押さえてビジネスしていることが多々あります。要は自身の考えをそのままビジネスの場面で表現しようとするとダメだなと。
ところで、ここまでの議論は、自分の考えをどう表現したいか、表現していいかという議論になっていますが、ビジネスと戦争っていう考え方の話しをするんだったら、お客さんが「軍事産業に入るから秀玄舎さん手伝ってください」という話になった時にどうしますか?みたいな話をしないといけない話なんじゃないでしょうか?近い将来、十分ありうる話ですから。

政治が云々、その国が云々というよりは、環境がそうなって来ちゃうからそうせざるを得ない時に、我々だったらどうするという観点の議論がしたいかな。

 

僕は戦争に対してはすごいいろんな思いがあるけれども、おそらくお客さんがそういうことやりたいと言われたとき、ビジネスとして考えるんだったらそれはやるかもなとも思うわけです。何をやるかによるから、それが決まってないからわかんないですけど。でも、ビジネスとして考える頭と自分の考えは常々僕は、切り離してるんですよね。

だから、切り離さないで突っ込んじゃうと「もう来なくていい」ってなるだろうし。

だからそういったところをどう捉えて動くのか、そこが考えたいポイントかなと思います。

 

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それ塩梅次第かなと思ってます。

お客さんのオーダーを受けて、そのとおりに引き受けるっていうのは全然ありだと思います。一方で考えられるリスクは伝えないといけない。これはいつでもそうですよね。まあ、賛成か反対かわかんないですけども、軍事産業に関わったとして、それに対して反対の人から見える風景があるじゃないですか。その反対の人から見える風景を元に、「違うことを考えておいたほうがいいですよ」とか、リスクはお話してもいいのかなと思うんですよね。

 

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そうなんだけど、もし自分が「絶対いやだ」という考えを持ってたとしても、取り得る選択肢を提示し選んでもらい、その中で一番ひどい選択肢を選ばれたら、「その選択肢は一緒にできない、ごめんなさい」ということも、もしかしたらあるかもしれないよね。

 

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創業当時スパムメールの業者のスパム送信装置をハッキングして複製してくれっていう仕事の依頼がありました。

で、僕とf:id:shugensha2018:20190830151229j:plainさんf:id:shugensha2018:20200605112629j:plainさんで、秋葉原の寂れたマンションの一室に行ったんですよね。そこにはパソコンから40本くらいケーブルが全部ガラケーに繋がってて、ずっとスパム送ってるんですよ。そのボードをもう一枚作るのが依頼内容だったんです。今でこそ、リベラル気取って綺麗なこと言ってる自分ですが、当時は仕事欲しさに相談にのって、そんな現場まで行ってしまってます。でf:id:shugensha2018:20190830151229j:plainさんとf:id:shugensha2018:20200605112629j:plainさんが、ビルを出た後で、「この仕事はとるのをやめましょう」って言ったんです。創業当時だから、案件も潤沢ではなかったのに。

その判断は間違っていなかったと今でも思っていて、僕は常にそうやって間違いをみんなに正されながら生きてるわけですけど、まあつまり、そういうこと(断るべき仕事がある)ですよね。

 

結局、科学者であれば技術は何に使われるかを問わないで、研究を続けることもできる。日頃我々は向き合いたくないものとは向き合わず暮らしてるけど、それはたまたま向き合わないで済んでるだけで、世の中でそうゆうもの(向き合いたくないもの)は常に存在してるわけで、戦争みたいな話になると向き合わなきゃいけない日がくるかもしれないよね。

f:id:shugensha2018:20200605112614p:plainさんが言うように、割とメリットとデメリットをフラットに比べられればいいけど、僕はそんなに簡単じゃない気はしている。

例えばさ、「戦争にまつわる技術を開発しましょう」というプロジェクトがあったときに、我々が参加しなかったとしたら、他の誰かがやるわけだよね。でももしかしたら他の誰かより我々みたいな意思を持った人が携わった方がいいのかもしれない。シンプルではないけど、そういう問題に携わらない社会的意義のある活動ばっかりしてるお客さんだといいね、ぐらいしか今は言えないのかなと。

 

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こういうことを考える、今のこの場みたいな場面は普通ないから秀玄舎はこうゆう場で話せて、すごく意義もあるし色々なことを再認識するし、やっぱり継続してやりたいですね。

 

戦争をやるべきなのか、やらないべきなのかという話をするのは、害虫を駆除するか否かの理論と同じな気がしていて、戦争で人を殺しちゃいけないのに、害虫殺しちゃいけないの?どうなの?みたいな。さっきのf:id:shugensha2018:20190208133152j:plainさんが喧嘩したお客さんの話かもしれないけど、結局でそこに対して考えているか考えてないかですよね。

人はダメだけど虫だといいのかとか、そういった所をやっぱりちゃんと考えるというか。いろんな背景がもちろんあると思うので、でもやっぱりこういうことを議論できているのは個人的にはすごくいいかなと思います

 

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うん、こうゆう話題を話せるのは秀玄舎らしいですね。今後の議論にも生きる気がしますよ。

 

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最近僕がすごく“なるほど”と感じたのは、「“答えは手段だけど、問いは目的である。」ということです。我々が共有すべきは”答え”じゃなくて”問い”なんだ と。我々が常に重視しているのは目的であって手段ではないですよね。だから答えを我々が大事にしないんだ。“と言われたことです。だから、我々は”問い”を共有することの方が大事で”答え”はみんながそれぞれ持ってればいいと思います。

 

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なんか結構きれいになっちゃったけど、

色々と話しきれず整理出来ていないところはたくさんあると思うけど、今日はこの辺で終わりにしましょう。

 

 

今回のValue総会議はここまで。

自分の意見を持ち、でも固執せずに会社としての解をどこに置くのか。”当事者意識”という言葉をどこまで持てるか。どこかでまた議論が出来ればご紹介いたします。

 

今回は前編・中編・後編の三回に分けてお送りいたしました。

前編はこちら

中編はこちら

【Value総会議】”戦争がおきている今、私たちビジネスパーソンはどう向き合うのか” について意見交換(中編)

“戦争“と”ビジネス”をキーワードに意見交換をしている今回のValue総会議。前編では戦争と向き合う論点のレイヤーについて、異質な意見を交わすことの難しさ について意見交換されました。中編では前編から発展し”異”なる相手との接し方や議論の仕方、受け入れ方が語られていた。

 

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大企業では結構、ロビー活動とか政治的じゃなくても契約とか商流的にいいと思った活動することが公に認められてるという話について。

大企業と言われるクライアントで、社内向けslackに参加していてます。そのslackに、何百人も参加しているチャネルがあって、全員に公開されている中に自分のスレッドもあって、そこで自由に自分の意見とか書いていいことになっているんですね。そういうのって“政治的”まで行かなくても、直接コミュニケーションを取る前に、その人が主義主張をするのかを予め確認しろという会社側の意図なのかなと感じたんです。

これからコンサルタントだったり、クライアントワークをやる人間として「人」が持ってる主観的な意見とかをどう留めておくのかを考えておくということですね。

 

今まで個人の情報を見に行くことって、どちらかということネガティブにとらえられたところもあったと感じていたんです。ツイッターのアカウントなどから趣味嗜好を裏調査しているみたいなのって ちょっと印象悪いというか。

でもむしろ、積極的に拾いに行って、この部長さんってどういうスタンスなんだろうっていうのを知ることも必要だなあって思い直しています。

 

相手の主義主張を知って、「この人の主張はこうだから」ってコミュニケーションを取らないのは むしろ間違いで、知ったうえで実際に直接話して確認してFit&Gapを探していく、議論をしていくことが大事かなと感じています。

 

ちょっと話は反れますが、前編の中で交わされた内容を聞いていて思ったのが、

そういう何百人に見られるようなすごく公開型の場所におかれた時に、じゃあ自分とこの社員に対しどれぐらい自分の主義主張を言える裁量権を預けるか、何を教養として身に付けさせるのかと考えていくと、、、とても高度で一言で「これはやっていい、これはやってはダメ」みたいな“べからず集”が作れなかったんです。すごい難しいなって。

 

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f:id:shugensha2018:20190208134952j:plainさんの問いに答えるとすると、、、あんまり正しい情報じゃないですけど、どっかの中小企業の社長がアンチワクチンで、社員がワクチン接種を受けようと思ったらクビになったという会社があったんですね。

つまり、会社として、こういう問題とどう向き合うかっていうことについては、みんなの中でコンセンサスがあった方がいいんでしょうかね。

 

我々の会社はみんながすごく大人であることを前提にしている会社だと思っているので、われわれの隠れた文脈には自己決定だったり、多様性が文脈として存在していると、僕は信じています。だから会社としてワクチン接種を受ける受けないは問わない。コロナに対して向き合うスタンスは、ゆるくしか共有してない。

だけど、ちゃんと場を見て空気を見て、お客さんも迷惑にもならないし、会社の他のメンバーにも何かを強要したりしないけど、「ちゃんと自分のスタンスは持っておこうね」ぐらいのことが共有できている会社だと。なんかそこは3つの層で言うと3番目の層かもしれないけどコンセンサスが取れているといいな と。

 

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それ逆に言うとそれがあればこそ、対社内でも社外でも、もっとポジションやカラーを出した議論ができるということですか?

 

 

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そこまで楽観的じゃないけど、言葉じゃなく姿勢とか感覚的にコンセンサスがとれていると、すごくしなやかだと思ってるんですよね。

で、そこからさらに先があって、たとえば僕がお客さんに対して何かリベラルなことを発言した時に、お客さんと意見の相違があったとした場合。先に話したお客さんとかね。その僕のスタンスや発言が、会社の他のメンバー達に迷惑かからないといいよなと本当は考えるべきなんだろうね。その時は全く考えなかったですけどね(笑)。

 

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でも迷惑になったりも・・・するんでしょうね。

 

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明確に仕事が減るかもしれないですね。

 

 

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でも、まあ、そういうリスクを考えてあまり主義主張を出さないのは、普通にあることでしょうね。さっき、どこまでを出すべきかというのをf:id:shugensha2018:20190208134952j:plainさんが言った命題で言うと、カラーを今後は出していくべきじゃないか?みたいな議論って、どういう背景に立脚してるんですかね?

 

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これはね、プロジェクトでもそうですけど、心理的安全性じゃないけど、これから先いろんな問題と向き合う時に、正解がなくてみんながみんな話し合ってゴールを見つけなきゃいけない世の中になったときに、自分や他人のスタンスを前向きに受け取れるかどうかは、チームとしての強さにものすごく関係すると思います。

僕、別にf:id:shugensha2018:20200605112614p:plainさんとベタベタしてないですけど、僕とf:id:shugensha2018:20200605112614p:plainさんの関係がすごく健全だと思うのは、お互いスタンスが違うことをよく知っていること。それでちゃんと自分の意見も言う。相手の意見は鼻で笑いながら聞いてますけどね(笑)

でも、そうであるがゆえに、ちゃんと僕が素っ頓狂なこと言っても、この人はとりあえず聞いてくれるだろうなと思ってるし、相手も多分僕に受け入れられないだろうことも言ってくるんですよね。なんかこれはチームとして僕はすごく強いと思ってるんです。

 

それは別に政治的なことだけじゃないです。いわゆる最近流行りの「心理的安全性」です。

違う意見とか、もしかしたらこれはみんなに受け入れられないかもしれないという意見をその場に出せる組織は強いです。絶対。アイディアの広がりからしても。

政治的なこと言わないとその世界が手に入らないかって言われるとそうでもない気がするけど、少なくともそういう世の中とかチームになっていかないとAgilityが身につけらんないよなと思ってます。

 

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それ今、割と自社内の話に近くて結構納得感ありましたね。

社内で意見が出やすいということが新しいものを生み出す力になるとか、そのベースを作るっていうのは、すごく理解できる。

そのうえで二つあって、一つ目は対お客さんでも同じようなことが大事になりますか?

 

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心理的安全性というのは、僕はものすごく意識して、お客さんの前で振る舞ったりします。

実際のプロジェクトでもズケズケと物を言うときがあります。

そんな時僕の中では8割ぐらい演技が入ってて、丸くしたり尖がらせたりはあるけど、実際のところを言えるチームを作んないとダメだというメッセージを行間に入れ込んだりするわけですね。

 

だから政治的かどうかは全然関係ないですけど、やっぱり対お客さんであれば、なおさら心理的安全性を自分たちが体現して行くっていうことは、我々の価値としてはすごく大事だと僕は勝手に思ってます。

 

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今の話は、はっきり違う意見もちゃんと言える雰囲気を作っていきましょうということですかね。

 

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そうだね。雰囲気を作っていく。

 

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それは間違いないと思います。ラポール形成や心理的安全性が保たれる人間関係を作ったら組織としては強くなると思います

f:id:shugensha2018:20190208134955j:plainさんの問いで、対お客さんとでも様々な主義主張をテーブルに上げてラポール形成を築いていけるのかというところですが、

現場の世間話で「今ファクトとして政治的な混乱が起こっているよね」っていう話をするんですが、結構保守派の僕派と相容れない人と話を一緒にするんです。でもそれ喧嘩にならないんですよね。不思議ですよね。なんでだろうって、思ったんです。今回の話聞いてて。

僕は最初に僕の立場を明らかにしてるんです。僕のポジションここですよ。その上でお話をしている。

だから、f:id:shugensha2018:20190208133152j:plainさんと話すときも、僕のポジションはコンサバティブですよって意思を明確に出して話をして、リベラルな話を聞いてると思うんです

それって実は大切で、なんでもそこに繋がって来て、自分のポジションを明らかにして人の意見を受容するっていうことで、ラポールが築かれるんですよ。それに関しては賛成ですし、対お客さんでもやればいいと思います。

 

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まあなんかでもこの話聞いてるとやっぱり、相手の大人度とかはやっぱり相当探っていかないと怖いよね

 

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それはそうですね。

 

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違うスタンスの人を、感情的に扱ってくる人だとしんどいよね。だから日本ではリスキーだよね。

 

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人間関係さえできていればやれるんじゃないかな。

 

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人間関係が出来てる必要がある。だから、さっきのf:id:shugensha2018:20190208134952j:plainさんが言ったような五百人とか、千人のslackで自分のスタンスを表明できる自信はない。

 

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それは立場があればいいのでは。例えば“組織のロビイスト”という立場の人間が政治的発言をしているんだったら違和感ないじゃん。

 

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まあ、そうゆうことが知識としてあればね。

 

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今の話の中の切り分けとして、いろんな意見があって対立する意見があっても意見を出せて、それで議論ができるのといいよねとか、そういうのが話せる状態がいいよねは全然良いと思っているんですけど、

今日の話は政治的なっていうところなのでそこに話を戻すと、政治的なスタンスを語るとなると、それはまたちょっと違う気がするんですよね。

 

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あえて言うと、日本では”違っちゃう”よね。政治的なスタンスだけほかの事と違ってスタンスを明確にすることにリスクが伴う。

 

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それ。だから、それはなんでなんでしょうね。

 

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今日の議論にそぐわないけど、個人的には教育現場の問題だと思ってる。

さっきも言ったスウェーデンみたいな話があって、日本の小中学校は政治的な話を先生がしてはならないというルールがあるんですよ。学校教育の場で政治的なことは、歴史的に禁止されているわけですね。

 

で、子供達はそういう環境で育つわけだから、そりゃ政治的なスタンスを表明する事に慣れないよね。なのにいきなり18歳になって選挙行けって言われるわけです。

そういう環境は、僕はどうにかしたほうがいいと思ってるけど。

 

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そういう意味だと僕自身がその教育に毒されておりまして、政治的なスタンスを自分が持つっていうのが全然想像がつかないです。自分が何かの政党を支持するとかがあんまり。

だから”政治的な話”をするとなっても、どういう話をするのかあんまりまだ分かってないんだと思うんですけどね。

 

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別に支持政党なんかなくていいんですよ。政治的な事を人と話すのっていうのは、別に政党かどうかじゃなくて、世の中がこうなっていくべきだよねとか、その時に政治がどういう役割を果たすべきだよねとかゆう話に、何か自分の意見を言うってことですね。

 

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党派色を出すっていうよりかは、普通にどういう政策、どういう風な日本であるのがいいかっていうだけの話。

 

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各論に落としちゃえば、割と政治色が弱くなるかもしれない。

例えば消費税を上げた方がいいとか下げたほうがいいとかっていう議論だったら政治色なく喋れるかもしれないね。でも政策論を話している時に、政治の話を除外して話すのって、なかなか難易度が高いけどね。

 

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現実的な話になるとどうしても政策一緒にひもづくからじゃないですか?空論だと相手に響かないから、実際やるには今のこの政党が動かないととか、そういう話になっちゃうから。

 

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政治的イデオロギーにタッチしたらだめですね。

 

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個別論をなんかロジカルに語る分には大丈夫かもしれないけど、難易度高い。

 

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政治とか経済の話をすると、人格まで振り分けようとしていることってあると思います。例えば、右翼支持を表明すると、右翼の人はこうだ、人格もこの傾向があるんだっていうイメージを持たれることってあるかなと。決めつけられちゃう傾向にあるので、私はあまり政治の話をしたくないなと思います。

本来、主義主張の及ばない範囲のところまでを勝手に決めつけられる気がするんですね。

学生時代、友達と政治の話して、ちょっと仲違いした経験があって。その時に性格のことガ―って言われたので、なんで議論でそこまで言われるのかなって苦い思い出がありましたね。

 

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f:id:shugensha2018:20190208133152j:plainさんの言ってることが正解だと思ってますよ。教育が足りないからです。

レッテル張りをして、左側の人間はこう、右側の人間はこうっていうのは、それぞれの本質を知らないから、レッテル張りして放置してるんだよね。

 

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その意味では悪循環だね。議論をしないから、そのことに対して理解が深まらないが故に、偏見がずっと残っちゃうだよね。で、なおさら議論ができなくなっちゃう。

 

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教育って意味だと国公立と私立でたぶん違うんですよね。

私は中学は私立に進学していて、こういったことに関するディベートは普通にするべきだという学校だったので、逆に違和感がある。

 

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いや、本当そう。だから、結局公立なんだと思う。問題は。中立を強要されてるけど中立じゃないし。

 

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ルールというか法律がありますからね。小学校の先生はニュートラルでなければならないという法律があるから。

 

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僕は私立の小中でしたけど、うちの小中はものすごくコンサバティブな学校だったんですよ。祝日には国旗を掲げて万歳三唱するような学校だったんで、割とそういうところに育っていますけどね。学校による特色はありますよね。

 

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政治もそうですけども、同じ文脈で宗教も語られると思います。

それに対して触れていけない、話題にしちゃいけないっていうようなことありますからね。子供の時から言われてますしね。

 

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相容れない考え方があるからでしょうね。なんか野球・政治・宗教って言われるのは。

 

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考え方と人格がセットになっちゃうのはあるよね。だから考え方が違う人は人格も合わないみたいな。

さっきディベートの話ありましたけど、その異質な人と一緒にいるとか、議論をすることすら教育としては足りないね。この話すごくいい話だと思いますけど、今日って確か“戦争とビジネス”ってゆうテーマだったよね。趣旨に沿ってるかな(笑)

 

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そうね。でもそれはそれで。

 

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今の聞いてて思ったのは、相手との心理的安全性を作れる関係かどうかの話に関連するんですが、

クライアント先が規模や世界が小さくて、自分しかコンサルが居ない状況のときに、自分のスタンスが偏ってることを表明することはデメリットに働くことが多いのかなという印象があります。私が言うと盲目的に全部信じてくれる。答えをくれる人と思われている状況があるわけです。

そこで私が「こういうスタンスだから、こう言ってるんですよ」と言うと、そこで「じゃあ違う答えがあるんだ」と向こうが気付いてしまって、結果的に優位に進められないこともあるのかなと。

一方で大企業だと、コンサル自体うじゃうじゃ入ってて、コンサルごとにスタンスとってたりするし、社員みんなも主義主張があるんですよね。いろいろ多様性がある事前提で運営してるから、私は大企業みたいな場所のほうが自分のスタンスを言いやすいのはあったりするなと思いましたね。

 

頼られすぎているときに、それが政治話じゃなくてもスタンスを表明しづらいときがあるなあっていうのを思いました。

 

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政治的な話じゃないよね

 

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スタンス表明の話ですね。

例えば、システム開発で言えば、AgileとWaterfallかを選択するときに、「私Agile好きなんで」とか成果残したいとかゆう理由で決めようとしてる時あるんですよね。それとかITについて全く知識がないと、「なんでも決めて」となったり。

スタンスをシェアして一緒に考えようというフェーズに、お客さんとなるのはだいぶ難しい。

 

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なんかスタンスを出すことのリスクとして、衝突のリスクとそのままそのカラーになっちゃうってリスク両方ありますね。

 

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あるある。このスタンスじゃないこともできますよーって知っててほしいのよね。

お客さん先でスタンスの表明するときに、「別に丸投げしてもらってもいいけど、ぼくは丸投げされないスタンスです」って言ってる。お客さんが「自分たちでできるようになるべきだと僕は思ってるんですけど、やればできるけど、やらないんだぜ」みたいな。easyなスタンス表明なら言いやすいんですけどね。

AgileとWaterfallもそうだよね別にどっちでもいいんだよね。今はこっちがあってるよ、と言いたいよね。

 

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AgileとWaterfallもなんか党派性みたいのが出てくるとうっとうしよね・・。

 

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原理主義者みたいに出てくると、宗教めいてくるときもありますからね。

 

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まあ開発スタイルならば、ある程度の前提を置いて双方の良い部分を両方取りできるスタンスを出せるけどね。やっぱ政治の話が同じように両方取り出来るスタンスはなかなかしづらいのが難しいポイントなのかな。

 

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そうなんですよ。政策とか方法論とか、こういう風にすべきだという目的に即してゼロベースで話せるかというとちょっと違うんですよね。

政治だったり、何かしらの信条とかになってくると、元々の目的の議論がしづらくなったり、盲目的になったりするので、そこはなんか切り分けられるといいのかな。

さっきf:id:shugensha2018:20190208133152j:plainさんが政策の話をする時に、どうしても政治の話になるっているのは僕はまだあまり納得はしていなくて、政策だけでなんで話せないのだろう。

 

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なるほどね。本当に政治絡めないで、政策の話だけができるのかは、やってみるといいと思う。別に突き放すんじゃなくて、一回出来るのかやってみても良いかも。僕もやったことないから。例えば、消費税の上げ下げだけを自分のイデオロギーを抜きに喋れるかどうかをテストしてみるですね。

イデオロギーってどこかしらフレームワークみたいなもんで、そこで思考が停止できるようになってるのね。

 

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そうそう。

 

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イデオロギー抜きに政策を純粋に議論するのね。でも何度も思うけど、ものすごく難易度が高くて難しいんじゃないかな。

 

例えば、消費税の上げ下げで考えてみても、ものすごくインプットとアウトプットがあるじゃない?要は消費税を上げることによるメリットデメリットを並べていった時に、「このいい事と悪い事とどっちが大事だね」と議論し始めた時に、イデオロギー抜きでそれを会話するのはすごく難しいよね。どんどん深掘りせざるを得なくて、そうすると議論要素が増えるから。

 

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今聴いてて、皆さんの中で政治っていう言葉の捉えている意味が違うんだなって感じてきました。なんか政治っていう言葉の定義が違うんだと思います

イデオロギー含みの政治っていうのは“政治イデオロギー”なので、政治にはイデオロギー入らないんですよ。ある意見の集約して、それを決定していくっていう作用でしかならない。

 

なので、政治のイデオロギーを入れるんだったらアレですけども、イデオロギー抜きには政策論が語れると思うんですね。FACTだけでいけるから。

 

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うん。言ってしまえば、政策の政治的なスタンス抜きだと難易度が高いっていうのは、そもそも難易度が高い部分だったり、あるいは答えが出ない部分を何らかの政治的なスタンスで代替しちゃうってことなのかな。

 

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そうね。だから評論家みたい仕事があるんだと思う。議論してロジカルに結論が出せるんだったら、いらないから。

 

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宗教と同じ構造なのかな。

 

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まあね。政治は宗教だって言ってる哲学者もいるからね。

 

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あとなんでしょうね、“政治”っていう言葉を聞いて、政治家、人、カネ、汚いって連想キーワードありますもんね。“政治を語っちゃいけない“と思われる一つの要因にはなっていると思いますよ。

 

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そうですね。それもひとつの思考停止ツールですね。

 

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そうね。やや話逸れますけど、僕は壊したい世の中の一つとしては、“ビジネス”もそうだね。パパ友ママ友みたいな場で金儲けの話ってタブーじゃん?基本的にその金稼いでる奴のはあんまり良く見られないですよ。だから僕、うちの嫁さんから会社経営してるって周りに言うなとか言われるから

 

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お客さんには政治と金を絡めてお話しするとすごい響くんですけど。

 

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それはね、f:id:shugensha2018:20200605112614p:plainさんのテクニックだったり、特殊なスタンスがすごく聞いてると思う。

すごくテクニカルに軽やかに話しますよね。僕は熱が入っちゃうからだめです。

 

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やっぱイデオロギーを用いることで、楽してるからこそリスクが高いっていうことですよね。違うところに依拠している人との会話とかは。

 

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うん、そこで僕はみんなが楽をしないでイデオロギー抜きに政策が議論するべきとは、実は思ってない。そうなった途端に議論の難易度が上がってロジカルに話ができる人しか参加できなくなっちゃう。

 

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とはいえ、解決もできないじゃないですか。イデオロギーさえあれば、衝突が回避できるわけではないので。みんな同じならいいけど。

 

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イデオロギーが違っても衝突しない世の中になればいいと僕は思ってるんです。

残念ながら、日本はイデオロギーが異なることで衝突してるけどね。

 

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いや、そこはどうなのかな?

 

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イデオロギーが衝突せずに議論ができるとしたら、そもそも戦争が起きないんじゃないかなと思いますよね。

 

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そうですね。

でも戦争はまた違う理屈で何か起きている気もしますけど、

違うイデオロギーを認められないっていうことで言うと、おっしゃるとおり、突き詰めると難しいと思う。相手を同化させなきゃいけないってなったらしんどい。イデオロギーが違う人が同じ空間にいることで、お互いの利害が対立するようになると、しんどいですね。

 

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だから、それを調整する我々の仕事ってあるじゃないですか。価値があるじゃないですか。

 

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例えばさ、政治の分野ではイデオロギーが違うと政策が違うから、イデオロギーが我々の生活に影響が出てくるわけじゃないですか。例えば後期高齢者の医療費負担増加の例をとっても、お互いの利害が対立しちゃうわけじゃないですか。しかも日本に住んでいる以上はどっちかに決めなきゃいけないってなるとイデオロギーが違うと結論出ないよね。

だけど、そうは言ったって1億人いたら1億人が同じことを考えることはできやしない。お互いがイデオロギーが違うからと言って、離れて暮らしてしまって議論を戦わせないと、結局その集合知みたいなの出てこない。

お互いが違うことを知りながら、接合点とか落としどころを議論できる社会の方が強いとしたら、イデオロギーが違ったとしても議論ができる社会のほうがいい社会だと僕は思う。相手を屈服させるんじゃなくて。

 

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イデオロギーが違う人同士が議論した結果、違うイデオロギーでも共通解を見つかる状況を作った方が良いっていう意味ですかね。

 

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本来、民主主義はそれを前提にしているとすら思う。

イデオロギーが違う者同士が会話せずに、お互いを憎しみ合ってるから機能しない。

 

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選挙制度、それを前提としますね。

 

 

 

中編はここまで。

相手のイデオロギーを受け入れて議論するというのは、本当に難しいですね。心理的安全性がないとできません。

今回は前編・中編・後編の三回に分けてお送りいたします。次回後編も是非お読みください。

 

前編はこちら

・後編 は3/26公開予定

【Value総会議】”戦争がおきている今、私たちビジネスパーソンはどう向き合うのか” について意見交換(前編)

今回のValue総会議は、“戦争“をキーワードに、”日本のITコンサルタントとして“、または”秀玄舎として"今の立ち位置から 何を考えるべきなんだろうか? 意見交換を行った。我々が直面する事態は、そしてふるまいを今一度考える機会となった。

 

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結構ここ数日の展開があまりに目まぐるしいので、整然とした議論はできないかなと思ってはいます。

ざっくばらんにどんな事が起こり得るのか、どう受け止めたとか、今後どういう態度で居るべきかみたいな話が綴られるのかなと思っています。

とりあえず最初にf:id:shugensha2018:20190208133152j:plainさんから”導入”としてネタの背景を軽くお願いします。

 

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難しい問題ですよね。いろんなレイヤー(層)の話があるんですよね。

いくつかの層の話をする前に、そもそも我々は世の中の世界情勢とどれくらい向き合うのが良いのかなと。

先日、日本の教育現場とヨーロッパの教育の違いを人と話をしてたんですけど、日本って割と公の場で政治的なことを話すのがタブーだったりするじゃないですか。このメンバーだと、特に僕やf:id:shugensha2018:20200605112614p:plainさんはかなり雑談で政治の話するんですけど、別に僕はf:id:shugensha2018:20200605112614p:plainさんと仲悪くないけど、政治的スタンスはだいぶ違います。

政治的スタンスの違いなどは、日本ではあまり快適に受け止められないですよね。右寄りだろうか左寄りだろうが、とにかく異質なものと向き合うと、それがすごく否定的に取られちゃうんですよね。

 

ただ一方で、アッパー層や経営層の人と話をするときに、一般教養じゃないけどやっぱり世界情勢に無関心でいることは、よく受け取られないとも思います。「そんなことも考えて無いの?」と思われる感覚があって。その辺のバランスは常に難しいなあと感じています。

スタンスははっきりさせないですが、僕は割とSNSでは政治的なことを発言するほうだと思います。世界情勢とか政治的なことに対して、何らかのスタンスを表明することに、日本っていう国が、割と特色があるように感じています。

 

先週、今週の状況(実施日:2022年2月26日)をみると、だいぶ厄介な状況じゃないですか。すごく大袈裟に言っちゃうと「世界大戦みたいな雰囲気になったりとか、または遠くない未来に中国と台湾でも同じようなことが起きたときに、我々は戦争当事国になるのか」という議論も、“日本だから”ということで雑談の場に乗せないことが やや窮屈になっていくかもしれない。

もっと言うと、ビジネスのレイヤーで言えば、一つはお客さんのビジネスにとって「今回の戦争がどういう影響を及ぼすんだろう」とかコンサルタントとしては考えるべきなのかなと。

例えば、食品を扱っているクライアントの場合、今回かなり経営的な痛手を被っています。食材原料価格の高騰や、ガソリン代の増加に伴い物流コストの増加がありますよね。いちビジネスコンサルタントとしてはお客さんに対して、懸念を表明し共に向き合う姿勢を見せないといえませんよね。

 

もう一つは、自分のビジネスにとって今回の件はどう影響するんだということ。まあ幸いにして秀玄舎って会社自体はものすごいドメスティックな会社なので今は海外との取引は無いけれど、オフショアに出したりとか 近場にはそうゆう現場もあります。

そういうことはどう考えるんだろうとか、まあ当然のことながら我々も景気が悪くなるかもしれないとか、インフレになるかもしれないという時に当社のビジネスはどう影響するんだろうという不安要素が出ますよね。

こういったことを、どれぐらいの熱量で話すべきなのかっていうことは考えておきたい。

 

あとは最後に、ここが一番難しい かつもしかしたら一番大事なレイヤーとして、一社会人として、この世の中の過酷な環境とどう向き合うんだろうか。

当然皆さんには家族や友人がいたり、何らかの社会的関係性を会社の外に持っているわけで、会社はその内の一部分を担っているだけ。

例えばですけど、東北の震災が起きたときに、我々ささやかですけどグループ会社でパソコンを集めて被災地に送りましたよね。その何年か後には、被災地に利益の一部を寄付したりとかってやりましたけど、そういった社会との向き合い方。

 

パッと考えるだけで、僕の中にはこれら3つの層があって、大前提としてこういうことをビジネスとかの公の場で、どれぐらい我々は扱うのが良いんだろうねって話をしたい。

「じゃあ、いざ扱うね」ってなった時にいろんなレイヤーの話があるよね、と。1:お客さんのビジネスのことを心配しなきゃいけない、2:自社のビジネスのことを心配しなきゃいけない、3:一社会人として我々一人一人の社員の社会との関係性みたいなものをどう扱うんだろうなーっていうのをすごくモヤモヤしながら、ここ数日、いろんな人と話してるんです。お客さんとも。

 

大概これは日本的文化の影響なのか、基本的に経済の話にしかならないんですよ。なんか原油価格上がりそうだねとか景気悪くなりそうだねとか、インフレになりそうだねとかってゆう話にしかならなくて。なんかやっぱり戦争ってどうするんだろうねとか言うわりに政治的な話にはならない。

唯一、昨日古くからの友人でかつお客さん な人から電話があって、こんなにバイデンが弱腰だと思わなかったよねみたいな話はしましたけど、そんぐらいですよね。

 

すごくもやもやしてて、扱い方もわかんないし、扱っていいかどうかもわかんないしみたいなことが、ここに数日の僕のモヤモヤです。

 

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それなんか、今のレイヤーの話で言うと、割とその受動的な性格のものが多いですよね。影響があってどうする?そうなったらどうするっていう。

 

最初のその政治的な話がタブーという話は多分、受動的な話だけではなくて能動的なポジションというか、こうあるべきだとか、この政党が良い、この国が悪い正しいみたいな そういうその積極的ポジションの話がしづらいという話で、受動的なところはまあ話せるっていう切り分けなのかなと思ったんですけど。

 

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それは善し悪しじゃなくてね。確かに受動的な話はしやすい。日本ってそういう文化だよねってことが言いたい。積極的なポジションの話はできないけど、割とそのsufferingというか、なんか消費税上がったらやだねとかは喋れる。

 

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まあ積極的なポジションはどこでしゃべるのかなっていう感じかな。

そのお客さんとの会話で積極的なポジションについて議論を戦わせるみたいなことが必要とされているのかがよく分からない。あったほうが良いって言うことをf:id:shugensha2018:20190208133152j:plainさんは言ってるんですかね。

 

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もう本当に難しいですけど、僕の中にも何層かあって、過激な自分の層で言うと絶対やった方がいいと思ってるんですよ。それは、日本の教育の話で言うと、スウェーデンでは、小学校のころから支持政党を持ちなさいという教育をされるんですよね。

それってね、日本の文化が密接に関係してると思う。やっぱりね異質な人に、対してどう向き合うか、我々はものすごくうまくないと思うんだよ。

だからf:id:shugensha2018:20200605112614p:plainさんと僕が喋る時も、f:id:shugensha2018:20200605112614p:plainさんの政治的スタンスが違うことに対して

僕とf:id:shugensha2018:20200605112614p:plainさんの話を、ほかの人が聞いてたら仲悪いんじゃないかと感じると思う。

政治的スタンスが違う人を受け入れることができない文化なんだと思っている。

 

それはね、これから先の日本にとって、ものすごくハンデだと思ってる人なんですよね。個人的にはそのお客さんとの会話だろうが、社員同士の雑談だろうが、その中に政治的なこととかが話の中に出てきてもいいと思っています

 

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僕のポジションは置いておいて、そういった話は全然していいと思います。

それで我々にはコンサルタントっていうバックボーンがあるので、別に支持政党があるとかないとか言わないでpest分析に基づいて、政治、経済、技術、社会について語ればいいかなと思うんです。

切り口はそれでいいかなと思うんですが、たとえば行政書士で顧問として接するときに、政治がやること、助成金を使う、もしくはこれからこういった優遇措置があるだろうっていうことを元に、営業もかけたり経営者と話をするっていうことも全然ありなんです。

皆さんそれに対してすごく興味がありますからね。

 

我々も切り離せないですよね。前の政権がデジタル庁を作ってIT化デジタル化を推進するということを頑張って。その結果、官公庁の仕事がいっぱいあふれてきたということもあるわけです。今まではこんな仕事中々無かったですから。

戦争とビジネスの論点に立ち戻ると、戦争が政治に、もしくは我々の経済に対して影響を与えるサプライチェーンをカバーしてあと戦争に対してどうするかっていうことの、政策リソースを政治家が使うということです。政治家が政策リソースを外交に回すということは内政がおろそかになるっていうこと。そうすると内政に関しての助成金やら何やらっていうのがで出なくなるんです。

為替に対して じゃあどうするかとか。先ほど原油の話がありましたけども、原油に対してどうするかっていうのは周り巡って、内需や外需の頼っている企業はあるわけです。

全体的に政治力が悪くなって、経済状況も悪くなれば、企業という立場であると財務的な立ち直りができなくなるっていうことを気にしなきゃいけない。

全ては繋がっていることだと思うので、戦争とビジネスはもっと考えてもいいのかなと私は思ってます。

 

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それって、やっぱり結構受動的な話ですよね。

 

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受動的な話ですけれども、我々としてはお客さんに「これからどうなるの?」っていうような話をする時に、pest分析に基づいて、外部に対して意見を言うってこともあり得ると思う。こういう分析結果です、私たちはこういう分析内容を考えてますよっていうのは全然ありだと思う。

 

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予測をして、それに基づいてこう考えたというのは、あまりタブーじゃないなと思いますね。

 

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話し方だと思うんですよね

あの「戦争全てが大好きです」逆に「全て許せない」とかそんな話をいきなりお客さんとするのではなくて、こういう分析手法があって、その中で話すとこうなんですっていうような話し方で全然変わってくると思う。

 

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分解してみて、その受動的なやつはたぶんタブーじゃないのかなっていうのが僕も同感です。

もう一つタブーじゃなさそうなのが、特に大きな企業になるとロビー活動だったり、政治的な働きかけって普通にやってるじゃないですか。自分たちの利益になるように、いろんなことをしたり、まあ場合によって犯罪を犯したみたいなことも起きているっていうことで言うと、そこも実はたぶんタブーじゃない。

タブーになっている領域っていうのは結局何なのっていうのがなんとなくふわっとして議論がしづらいなというのが僕の印象です。

 

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今の受動的とか積極的とか、あるいはそのタブーかどうかという意味で言うと、客観的な事実に基づいて過去を振り返るのは多分全くタブーじゃないんだが

「将来こうなるかもしれない」みたいな議論をすると、どうしても主観が入るので、そこで少しねタブーかどうかのグレーゾーンが出てくるかもしれない。

 

世の中、これからこうなっていくよねみたいなことを話し始める時に、どうしても自分のバイアスが入るじゃないですか。またはこうなっていくべきだよね話が入ってくるんですよね。そうするとね、だんだんグレーになってくんですよ。

例えばさっきのバイデンさん弱腰話もそうですけど、これから先西側がどうなるんだろうねっていう話をした時に、もっと西側結束しなきゃいけないよねという事言い出すと、これは本当にすごく積極的にグレーなゾーンに入っているじゃないかな。

将来予測の話をする時に、少しずつグレーになって行くようなイメージはあります。

 

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今の話だと自分のポジションを明らかにしだすとだめっていう話。でも分析って自分のポジションを持たないと分析できませんよね。

 

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その辺の境目難しいなあと思ってる。

どうしても希望的観測が入っちゃうから。

 

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大部分の方は、外国の話は外国の話として皆さん捉えると思う。物凄い平和大好きという人もいますけども、ただ日本の政党の話をしだすと危なくなる。そこまで入らなければ、今のあの何ちゃら規制権みたいなことを言ってる分には、別に”コメンテーター”としてやれるんです。

 

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論点ズレちゃうんですけど、

最近、事実として結構為替が上がって来て、客観的にインフレになっちゃうねとか、原油高になっちゃうねとかって傾向は話せるけど、過去の9年間のアベノミクスの良し悪しみたいな話になってくると僕ヒートアップしちゃうんですよね。ヒートアップしながら「全然客観的じゃないなあ」とか思うわけですよ。各論に入って行くとやっぱり少しグレーになっていくなあという気もしますね

 

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なんか思い出したけど、そういう話で昔じゃお客さんと喧嘩してませんでしたっけ?

 

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そうっすね。原発はどうなの?って話をして、お客さんは原発と車とどうして違うように扱うんですか?(注:自動車は原発事故よりもたくさん人が死んでいるのに使うのをやめようという話にならないのはなぜか?)って言っていて、他にもう一人別のお客さんいたのに2時間ぐらい激論になって、別のお客さんが間に入って宥めようとしているという状況。そんなことありました(笑)。

 

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個人的には原発と戦争とこの二つはね、かなりアンタッチャブルですね。

 

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やっぱりこういう政治的な問題や、正解がないことについて話し合うのって難易度高いですよ。相手の立場を受け入れなければいけないし、世の中の多様な意見を等しく扱わなきゃいけない。

僕も得意じゃないし、大抵の人が得意じゃないと思う。あるべき論を言えば、もっと世の中が議論すること得意になっていかないと。これから先、すごく世の中が多様化したり、正解がない世の中と向き合っていく時にしんどいんじゃないかなと思います。

 

すごく直近で言うと、すごく世の中が不安定になった時に、さっきの3レイヤーで我々どう考えるだろうねっていうところがまあ目先のテーマですね。

無理やり戻しました。

 

 

 

さて、前編はここら辺で。戦争というか政治の話が多かったかもしれませんね。

あなたはお客さんと戦争や政治の話、されていますか?正解のない議論はできますか?

今回は前編・中編・後編の三回に分けてお送りいたします。次回中編も是非お読みください。

 

中編はこちら

・後編 は3/26公開予定

 

shu-gensha.hatenadiary.jp

 

#VALUE総会議 業務フロー、DFDに次ぐ業務を可視化する方法は?(後編)

「業務の可視化」をテーマに催した秀玄舎メンバーによる意見交換会レポート後編。

業務フローをすべてシステム化するのではなく、クライアントとの対話を重視すること、クラウドツール全盛のいま、ITコンサルタントとしての役割をどこに持つかなど活発な議論が交わされた。

 

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後続のフェーズに役立たないドキュメントを作れるのは、クライアントとの信頼関係ありき?

 

僕は、お客さんが自分で可視化するとか考えるとか、自分たちが向き合っている業務を自分で語れるようになってもらうためにやっているので、後続のフェーズにほとんど役立ってはいないというか、ドキュメントがそのまま使われるケースはほとんど無いんですよね。もちろんインプットとして作ってはいるけど、ベンダーさんに説明しやすくするためぐらいのもので、それを元にシステム作られても困るかな。

 

業務フローを作りはするけど後続には使わないでとか この部分はDFDを作ろうっていう意思決定って、相当クリエイティブで難易度が高いですよね。

 

システムってそんなに簡単にできないんだよねって、あらかじめ言える信頼関係があるっていうのは結構大事かもしれないですね。以前、f:id:shugensha2018:20200605112629j:plainさんに言われたんけど、「お客さんにDFDを書きましょうって言って、素直に受け入れてもらえるのは、たぶんf:id:shugensha2018:20190208134957j:plainさんのことを信頼しているからですよ」って。「作っても後続には使えませんよ」なんて、それなりに信頼関係がないと言えないもんね。

 

後続のシステム開発に使えるようなものを作るのと、業務を自覚するために作るのでは目的が違いますよね。f:id:shugensha2018:20190208134957j:plainさんが言っているのは後続に役立たなくても良いって割り切っていいかもしれないけども、後で使うものであれば、粒度を細かく作らなきゃいけない印象はあります。f:id:shugensha2018:20190208134957j:plainさんは信頼されているから、後続のためにちゃんとしたドキュメントを作ってほしいって思われていないんじゃないかな。

 

後続のフェーズで使うようなドキュメントが欲しい時に、僕は呼ばないって事ですね。

 

でも確かに後続は発生しますよね。業務フローは利用者のテスト仕様書のインプットになりますし。

 

業務フローを全てシステム化することがベストではない

 

皆さんがどう思うか知りたいんですけど、個人的に思っているのは、業務フローがものすごくたくさんあるプロジェクトはだいたい炎上するっていう。すごくたくさん業務フローを作ったところで、後続に本当に使えてかつ、うまく機能するのかはまだ懐疑的です。

 

結局、システムの要件を読み取るには業務フローじゃ足りないんだと思う。たとえば業務フローの中にシステムが登場するじゃん。TBDだったとして、「ここでこういうものをインプットします」みたいなことを書かれたところで、要件としては2割ぐらいのものじゃない?

 

僕の印象だとノイズが多すぎるっていうイメージで、それを真面目にやろうとすると複雑化するとか、システムがその負債を持ってしまうとか大変なことが起きやすいのかもと思います。特に、何が本当に大事なのかみたいな濃淡があまりないと、特にうまくいかないイメージです。

 

ビジネスサイドはシステム屋に、業務背景を知った上でシステムを作ってくださいって望んでいるんですよね。要はこういう過程、全体像の中でこんな機能がいるんだと。だけど、システム屋からするとそれは不要で、システムのインプットとアウトプットさえ教えてくれれば作りますよっていう。だから、文脈みたいなものを理解して、何だったらちょっと忖度して機能を変えてもいいよ、みたいな感じが、ビジネス側の永遠の希望なんだけどそれをノイズって言われちゃうと難しいね。

 

逆にそのノイズと言われるものさえ表現できれば、いいんじゃないですか?ビジネスサイドからすると、書いてからあとはシステム屋さんに任せてみたよっていう感覚だし。

 

業務フローが多すぎるとか複雑なケースって、基本的にお客さん側の意思決定に問題があるということが私の経験値では多い気がします。

 

たとえば、親会社の言うことを全部聞かざるを得ない立場の弱いお客さんの業務フローとか、めちゃくちゃ複雑化してますよね。いくら「このフローに問題がありますよ」って言っても、「それは分かってるんです」で返ってきそうな。

 

複雑であれば複雑であるほど、業務フローも複雑なまま出てきますね。

 

でもそこはシステム化で解決する問題じゃなくて、交渉するなり、人脈なり、ちょっと違う部分で解決しなくちゃいけないですよね。業務フローがたくさんある場合はそれをシステム化するんじゃなくて、システム化する前のアクションをしましょうっていうのがたぶん次の手だと思うんですよ。そこからシステム化できるかもしれないけど、多分まだ粒度が荒いと思うんですね。数はあるけど、深さが足りないとか。

 

スーパーに商品を卸している流通の仕事があるんですけど、1つの商品が小売店に届くまでに商流が7つか8つあるんです。ものは全く通っていないのに伝票だけ通って、都度手数料が抜かれているんだけど、それって日本特有の商習慣なんですよね。だけど、それが絶対悪かって言われると意外と必要だったりするんです。スーパーからすると必要なものが必要な時にあればいいんだけど、ものすごく供給不安定な商品でもあるから、色んな所を経由してくるんですよ。スーパーが、例えば200~300か所から商品を調達していると毎月違う請求書が来て困るから、集約したり、リスクヘッジしたり在庫したり、まとめている会社があるんです。その7つか8つある商流の中に同じ会社が2、3回登場するから業務が複雑になりすぎてシステム化したいんですって言われて。先ほどの立場が弱いとはまた違う話だけど、そのまま全部システムにするとよくないねって判断から、エクセルに毛が生えた程度のすごくシンプルなプラットフォームを作ろうってなりました。つまり、立場が弱いことを売りにして生存している会社が結構あるので、業務フローをそのままシステム化しようってならないことも大事なのかもしれない。必ずしも、方法をシンプルにできないあなた達がダメなんですよってわけでもないんだよね。

 

システム化の切り口に意外なところを見つけられたら、それ自体がイノベーションですよね。普通システム化しようとしたら何千万、何億とかかかるところを、切り口さえ見つけられたら、あとは全部人間に頼ったらいいんじゃないですかね。

 

やっぱりここで立ち止まるんですよね。フローがすごく複雑とか大量にある時にこれはマジなのか?本当に意味があるのか?価値があるのかないのか?問題が隠れてるのか?って真剣に突き詰めないと、そこから先がすでに負け試合になりますよね。

 

業務の方がすごく複雑だな、これを全てシステム化するとしたら、何千万、何億ですってなりそうな時には、一旦その後ろ側にまで入り込むってことだね。

 

量の多さでコストとの関係性が視覚的に分かりやすいですよね。

 

でも、そのまま普通に見積もっちゃう会社が多い気がするな。

 

クラウドツール全盛の今、マネジメント部分を切り出せるかはこれからのテーマ

 

この領域って日本だと、コンサルがやっているイメージだけど海外だと割とビジネスアナリストが出るケースが多いと数年前は聞いてました。BABOKのような知識体系もあるんですけど、最近あまり耳にしませんよね。そこの専門性、あるいはメソドロジーに決定打がないんでしょうか。

 

まず1つは、ビジネスアナリシスをやってる間に事態が変わっていくから、悠長なことをやれなくなったんだなという気がする。あと、講座を作っている時に思ったのは、結局どんなツールを使うかによって、プロセスやアウトプットが変わっちゃうのでクラウドツールドリブンなんだよね。どのように業務を回したいかを予め考えずに、「今はみんなこのツールを使って仕事してるみたいだから同じようにしよう」みたいな。ベンダーが100回言っても耳を傾けなかったユーザーがそうし始めてますよね。

 

乗っかるってことですよね。

 

さほどITに対する知見がなくても、Slackのワークフロー機能などを使って部分的なERPみたいなものを作っている会社もあるからちょっとびっくりしますよね。でも、それで育ってきた人たちが増えてくると、情報システム系じゃない人たちが業務の自動化に取り組むようになっていますよね。

 

最近、IT業界でなくてもスタートアップっていっぱいあるじゃない。そういう人たち裏側の仕組みは全然分からなくてもクラウドツールをスマートに使いこなしているのを目の当たりにすると、僕たちがずっと大事にしてきたデータ保証みたいな世界はもうないよ。どこで何が起きてるかなってSlackを遡る世界だよ。中小企業の人たちはお金をかけずにうまくやっている。

 

それは分かる気がする。最終的に思うのがマネジメントは結構難易度も高いし、その後の影響も大きいし、すごく重要ですよね。ここを切り出してサービスができるのか、商売にできるのかは分かりませんけど、今後のテーマの1つだなとは思っています。それでは今日はこのへんで。

 

いかがでしたでしょうか。”適合点”を見つけ出す難しさは誰もが感じているようです。

 

#VALUE総会議 業務フロー、DFDに次ぐ業務を可視化する方法は?(前編)

定期開催している秀玄舎メンバーによる意見交換会。今回のテーマは仕様検討や要件定義を進める上で欠かせないものの方法論が確立されていない「業務の可視化」について。前編では各メンバーがこれまでプロジェクトで実際に行ってきた事例とそのメリット、デメリットを中心に意見を交わした。

 

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業務フローをクライアントに作成してもらうのは効果的。その後のプロセスに役立つかは「?」

 

 

今日は業務の可視化と、システム仕様化について話そうかなと考えています。

個人的にPMの観点からうまい解決策とか勝ちパターンみたいなものがあまりない領域であること、そして、これからのシステム開発やプロジェクトマネジメントって昔よりもスピードが速くなっていくでしょうし、不安定、不確実性が高まっている背景もありますよね。UXデザインにフォーカスがあたるスタートアップもいますし、技術的にもある程度、出来合いのものを使って開発できるようになっていますから、プロジェクトマネジメント的にも、「どう作るか=How」よりも「なぜ作るのか=Why、What」のあたりに少しずつ焦点がシフトして行くんじゃないかと思っているんです。その割にはここに知見が蓄積されていない印象があるので事例などを共有できる場にできればと。

皆さん今まで、そして現在、それぞれ業務の可視化と、システムの仕様化において、何をやっていますか?僕が思いつく限りは業務フローやDFD、バリューストリームマッピングなどがあるのですが。

 

DFD、ユースケースになるとだんだんシステムっぽくなるみたいですが、初心者にもとっつきやすいという理由から、IT講座では業務フローをやりましたね。僕はとにかくお客さんにヒアリングして、やり方を教えて、書いてもらうことに比重を置いているんです。しかしお客さんが自分で考えることがメリットになる一方で、その後のプロセスにはあまり役に立たない、それを要件定義と呼べないというのがデメリットでもあるんですよね。

 

僕自身はやったことないんですけど、その先にマニュアルを書いてもらうというのもあるかもしれないですね。

 

難易度高くないですか?

 

製品を作るときは、やったことありますよ。でも、初めての人にとってとっつきやすいのは、やはり業務フローですよね。

 

とある、若くてかつチャレンジ精神に溢れているお客さんには、業務フローより難しいことにチャレンジしてもらおうという理由からDFDをやってもらったことがあります。

あとは業務上に課題があったときに、一旦データにフォーカスする目的でDFDを使ったこともありますね。僕が本当に重視しているのは、お客さん自身が、自分たちの業務を可視化するっていうことだから、正しさだとかその後の工程に役立つかまでは、そこまで気にしていません。

 

システム化されていない、個人の暗黙知形式知にすることが業務フローの肝?

 

結局、何のためにやるのかというと理解促進がメインテーマなんですかね?

 

お客さんが、システムのイメージを捉えられるという示唆は結構大きいと思いますよ。

きっと副産物は色々あるけど、たとえば、経営陣に対する説明能力みたいなものを現場に培ってほしいですよね。「今、システムがこのような状況だから、このような問題が発生してて、こう改善したいんです」って僕が登場しなくても語れるようになってほしい。自分事として構造を理解して自分で考えられるようになってもらうためにやっている。

 

僕は経営者に説明するのにDFDは不要で、どちらかというとシステムをデータの観点から整理するための可視化はすごく有効だと思っています。業務フローも、本当に現場の人たちが業務をするためものであれば、粒度を細かくするだろうし、「我々がやってる大きな業務ってこういうことなんですよ」っていう経営陣に説明するようなものであればもっとざっくりしたものになるし、それ次第で用途や目的が変わってきますよね。

昔あった案件も、DFDをやる大きな意義の1つがシステムの切れ目を整理することだったと思うんですよね。そうすれば、今後開発ベンダーに依頼する際にもそれぞれに分けられるというメリットがありました。

 

10年ぐらい前、あるお客さんが40年ずっと使ってきた業務の基幹システムを根本から変えるプロジェクトにf:id:shugensha2018:20200605112629j:plainさんとf:id:shugensha2018:20190208133149j:plainさんが参画したんですよ。2人が半分手とり足とり、若者5人くらいに会社全体の業務フローやDFDを書かせたのを元に、お客さん主導で基幹システムを再構築できたのが、私たちの中ではランドマーク的な事例になったと思っているんです。

 

この時、DFD作るようにしましょうって言ったのはその会社のCTOです。恐らく業務フローを作り始めていたら、もっと炎上してた気がするんですよね。そこをDFDにしたのは、目的にかなっていたのかなという気がします。その後の業務に役立ったかというと評価はあまり分かっていないですが。

 

でも開発のインプットになっていますよ。基幹システム全体を描いたレベル0みたいなものから分解していく過程は開発会社側からすると非常にありがたいですよね。そこから「あなた達が作るのはこの領域です」とか「この領域の外側には誰と誰がいます」など分かりやすくなりますよね。説明も楽だし、受け手にとっても、開発会社と話しやすいドキュメントだと思います。

 

業務の意味がデータの変化で伝わるよね

 

そうなんですよ。結局、誰に向けた資料であるかですよね。

 

コスパというか、何のためにこれを書くんだろうって考えるのは重要だと思います。

 

業務フローとかDFDでアウトプットできるのは、形式知になっているところじゃないですか。システム化されたところを業務フローにするのはたくさん作れるけども、個人が暗黙知でやってるようなところをどうやって形式知に引きずりだすかが、本来業務フローなりDFDなりの役割だとも思うんです。何だか例外が多いな、とか同じ商品を買うにしても、複数パターンあるんじゃないかっていう気づきが本来の肝なんじゃないかと。

 

暗黙知を引き出すという点では、業務フローの作成は結構難しいと感じます。やり始めるとすごい出るんですよ、暗黙知って。出したはいいけど、これどうするんだってなってしまうので、そこのさじ加減は悩ましいです。

 

しかし、それらをノイズだと思ってスルーすると、後で仕様変更や追加で、業務が回らない。だからって追加改修が発生するきっかけでもあるので、判断は難しいんですよね。ちなみに、業務フローやDFDに関して業務の方が変わった事例ってありますか?システムを作るために業務フローやDFDを書き起こしてみたら、「これとこれは結構冗長じゃん」みたいに業務の方を見直したようなことってあるんでしょうか。

 

業務フローを全部システム化すると、コスパが悪くなるので、バリエーションが出ちゃうところは、システム化するのをやめましょうというのはありますよ。というか、そのためにやっているみたいなところはある。業務を変えるって事ではないけどね。

 

業務フローが出来ることはプロセスの可視化

 

業務フローを読むのって相当難易度高いイメージありますが、素朴な疑問として皆さん読めますか?

 

例えばDX講座では、それぞれ自分の業務フローを書いてきてくださいってお願いするんですよ。網羅性とかルールとかめちゃくちゃだけど、こんな仕事をしているんだってことは、すごく伝わるよね。業務の流れとか、どのような関係者がどのような仕事の受け渡しで、どのようなチェックをどこでしてみたいなことは、口頭で説明するより700倍ぐらいは効果があると思う。

 

現場の方に「今、こんな無駄なことしてませんかね?」って気づきを促す時にはあった方がいいかなと思います。これは業務改善ポイントあるあるですけど、作業が差し戻しになった時に、かなり前のステップに戻ってしまいますよね。それって口で言ってもなかなか分からないんですけれども、業務フローで示すと、「これやばくないですか?」って何となく分かってもらえるんです。見た目のインパクトを与えるという意味で、業務フローは効果的でした。

 

業務フローが出来る事ってプロセスの可視化でしかないと。業務系というか基幹系というか、プロセスマネジメント系はそれなりにツールがあるけど、じゃあ情報を共有してみんなの判断の精度を上げようと早くしようと会話をする時に本当はDFDが有効だと思うんだよ。けど、いちいち可視化することにそんなに意味はない気がしているから難しいですね。

 

すごくありきたりなまとめっぽくなっちゃうけど、本当に何が必要なのかを考えて作らないといけませんね。何も考えずに網羅的につくるみたいなのは最悪だってことは共通見解的なところかなって気がします。

 

<後編へ続く>

#VALUE総会議 提案やアイディアはどのように思いつく??(後編)

 

「企画発案の方法論」という切り口で開催した秀玄舎メンバーによる意見交換会レポート後編。企画発案においては発想の方法を学ぶことが先か、あるいは事例の収集が先か?ほか、各メンバーが情報収集で参考にしているメディア、チャネルなどについて語った。

 

 

 

 

取り上げられている事例の特徴を理解しないことには情報過多になるだけ

 

お客さんに対して「私たちを頼らないで、自分たちでITの企画を立てられるようになってください」って教えるしたら、選択肢が2つ思いつくんです。1つは前編のIDEOみたいな発想方法を学びましょうって話と、もう1つは同業でも他社でもいいんだけど事例をひたすら勉強してください、かつての日経情報ストラテジーのような雑誌を読んでくださいって話。皆さんやるとしたらどちらですか?

 

後者だと思います。

 

私は両方じゃないとダメかな。たとえば、Amazonは使いやすいって言うけど、本質的に何が使いやすいのかって視点を持つ前に、例えばUIの使いやすいサイトを200社集めてキャプチャーを撮って並べても、事例のどこに共通項や応用できる部分が分からなくてあんまり勉強にならないし、次の新しい発想にならないと思うんです。型なり発想法なり抽象化みたいなことを覚えてから、事例を集めることは意味があると思うんですけど。

 

僕もいきなり事例集めは結構ハードル高いイメージです。最初にその考え方とか実際にやってみるメソトロジー的な議論をやってから事例を集めて、再度そのワークショップをやるサンドイッチのイメージ。

 

その事例がなぜ取り上げられてるのか本質的なことが分からないと事例だけあっても情報過多だよね。

 

事例をもとに今の問題や未来を考えるやり方だったらいいかもしれません。

だからこそ、一旦業務フローを書いてみて現状を分析するんでしょうね。それがアンカリングされて、相対的なものとして「こういう事例を集めていきましょう」とか「これとそこの違いは何でしょう」とか「その違いから発想を入れましょう」とかに発展していくんじゃないでしょうか。

 

方法論ってデザイン思考でも話題になった「事故をいかに起こすか」って話だと思ってます。自分の中に自分で事故を起こすというか、何かを作り出す方法論ってあんまりないような気がするんですけど。そこはどう思います?

 

ロジカルシンキングだと、フレームワークで事故が起きることになっているじゃない?それじゃダメなんですか?

 

学術的には生み出す側のプロセスなりメソトロジーがあるのかもしれないけど、自分は何かを思いつくときに、どう思い出してるか分からないんです。少なくとも今ここにいる人達は事例ベース以外のことで、思いつく方法がない気がするけど、どうなんだろう?

 

入社した時に防災アプリを担当したじゃないですか。あのアプリって、僕の案を入れてるんですよ。例えば体育館とかに避難した時に、糖尿病のインシュリンだとか常備薬を持ってない人がいますよね。その人たちにタブレットを渡して、ポチポチ入力すると、体育館にその薬を要求出来る機能が付いていたような気がするんですよね。

 

それって自分でシミュレーションをしている中で思いついたんですよね?

 

それが私、そんな経験したことがないので、何で思いついたんだろう?と考えると、全然関係ないポスターを見たときにハッと思いついたんです。

 

そういう意味だとアナロジーの話じゃないですかね。ちょっと離れたところで関心事として自分の中に持っていると発想を得られるっていうことではないかな?

 

我々は、日頃から事例のシャワーを浴びているけど、そうではない非ITの人たちが、自分たちの業務をこうやって改善できるんじゃないかっていうアイディアを、どこから生み出せるようになってもらうかですよね。論点は過去に経験もインプットも全く無い状態で何かを生み出す話ではなくて、そこにどういうプロセスでたどり着くかなのかなと。

 

AITwitterYouTube…情報収集には何が最適?

 

今クライアントとやっているの講座の方針は、アナロジーでもユニバーサルでもいいんだけど、何かしらを勉強した後、事例をどう捉えるかの訓練をするのね。その事例はよそとどのように違っているのかに注目して、エッセンスを取り出してみる。それを自社に当てはめるとどうなんだろう?みたいなプロセスを教えると、定着するかはさておき、再現性が得られるよね。

これまではITの用語とか基礎知識として情報に触れたら、それが何で取り上げられたのかとか、どういう歴史でこの用語が出てきたのかを学びましょうっていうことをやったの。だから事例そのものに意味がある訳じゃなくて、その事例は何が違うのかに意味があるんだという結論です。ところで皆さんはどこで事例の情報を入手していますか?

 

Twitterですね。

 

私はGoogleAmazonApple…諸々の AIのスクリーニングにひたすら頼っていて、まとめメディアとか、それこそはてなブックマークとか人力のものからは、新しい情報を拾わなくなりました。

 

俺はそれに頼ってたら自分のGoogleニュースが全部ゴシップになっちゃって全部OFFにしました。みんながどういうメディアと接してるのかとかは意外と興味深い。

 

それも全部AIに捜して来てもらって、全部を見に行きます。

 

それって偏った時に困りそうですけど。

 

偏った時にはリセットしてますよ。これは興味ないとか、これは入ってきてほしくないというカスタマイズや意思表現をしますし、少なくとも仕事に使えるメディアやチャネルを数個は維持しようと努力してますね。ブラウザとかGoogleアカウントとかで分けてます。

 

自分の中の多重人格をブラウザで。アカウントを間違えちゃったりしないの?

 

間違ったら、必死で「悪いね」評価をつけるとか興味ないっていうのを何度か連打して戻すみたいな。あとは結構もう皆さんだよりです。

 

結局、情報を摂取する時間は限られているわけだからメディアで勝負は決まるよね。

 

YouTubeも面白いですよ。

 

f:id:shugensha2018:20190208134952j:plainさんとか、すごく紹介してくれるんだけど、僕、動画全然ダメなんです。

 

基本的に動画って時間を占有するじゃん?

 

2倍速で見るんですよ。

 

私は聴きながら他の仕事をしてるので占有はしてないですよ。多分、興味がある時しか耳が傾かないから。ただの多動なだけなんですけど。

 

すごい、僕は無理だな。多分、動画がダメなタイプなんだと思います。人によってメディアの感受性が違いますよね。

 

私も最初は動画でこんな情報とても見ていられないって思ってましたけどね。通勤時間がなくなって情報に触れる時間が減ったので、それを補うために聞いてますよ。

 

膨大な量の情報から、自分に必要なもの、関心のあるものをどう選別する?

 

ほとんどの人は知らないでしょうけど、会社ができて3年目ぐらいの勉強会でf:id:shugensha2018:20200605112629j:plainさんが速読術について勉強してたんですよ。f:id:shugensha2018:20200605112629j:plainさんが読む前にどういう情報を仕入れたいかみたいなキーワードをピックアップしてからバーっと目を通すんですよね。そうすると要点が入ってくると。当時の社長と、僕も乗っかったと思いますけど「それじゃ読みたいものしか読めないから新しい発見がないじゃん」って言うと、25歳ぐらいのf:id:shugensha2018:20200605112629j:plainさんがすごい必死に抵抗してたのを覚えてます。今のf:id:shugensha2018:20190208134952j:plainさんの自分の知りたい情報だけ聞こえるようになっているって、どういう構造なんだろうね。

 

そういうものじゃないですか?焼肉屋を見つけたいって町に出たら、焼肉屋の看板がすぐ目につくし。

 

アンテナ理論だね。その場所を見て、焼肉屋がここ、そこ、あそこにあるって認知の領域が立証されていることだけど、f:id:shugensha2018:20190208134952j:plainさんがやってることは「自分に役立ちそうなこと」っていうくくりなんですよ。

 

自分が興味がない動画が再生開始されても、ほぼ聴かないというスタンスで聴き続けるんですが、「こんなのあるんだ」ってチャンネル登録が増えることはあります。聴きたい情報だけ聴いているけど、新しい情報を得ることが1つのカテゴリーになっているから、あえて聴きたくないものを見聴きするようにしています。TikTokのおすすめってすごくて、絶対自分が興味なさそうなものをランダムに混ぜてくるんだけど、それがきっかけで興味を持ってYouTubeで関連するチャンネル探して登録してまた見るようになることはあります。

 

僕もキーワードで一時的にはスクリーニングしている気がするんですよ。自分の頭の中で、これが関心事だってものがハイライトされている状態で情報を取得する、片や、自分が知らない言葉もハイライトされてる気がします。

 

全く知らないものを知る為の情報源としては、最近TikTokはすごいかもしれません。1つの情報を大体2秒とかで処理できるので。そこから調べてYouTubeチャンネル登録してちゃんと見るみたいなのは結構多いですね。

 

今日はこのへんでおしまいですかね。ありがとうございました。

 

提案やアイディアに繋がる・繋げる情報収集。共通項もありつつ人それぞれでもありますね。もし皆さんがこの議論に参加されたら、どんな見解をもらえるのか。考えるとわくわくします。