エンジニア向けのコミュニティ活動に思いを寄せてみる

エンジニア向けのコミュニティ活動が、IT業界として定着し始めました。


日本での過去を振り返ると、1983年前に日本UNIXユーザー会(jus)が立ち上がりました。そこから35年、インターネットの普及やIT技術の広がりから日本でも数多くの分野に対して、エンジニア向けのコミュニティ活動が盛んにおこなわれています。

 

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エンジニア向けのコミュニティ活動が広がりを見せている要因として考えられるひとつが、キャリア形成の変化が生まれているからではないかと考えます。

 

働き方や企業が抱える問題が多様化し、キャリア形成や課題解決の手段を社内クローズドで求めることに限界が生まれています。"会社が社員を育てる"、"社内の課題は社内で解決する"ことが当たり前で、社員も社内クローズドの環境で疑問を持てる人は少なかったでしょう。

 

しかし、今起きている社会の多様化のスピードは想定以上に早く、会社として社会の多様化のスピードに追い付くのは至難の業です。事実としてIT開発の現場ではすべてではないものの、変化が速いオープンソースのツールやFW(フレームワーク)を使用することは至極自然なことで、今後はより定着する流れになっています。

変化が速いため、技術的な問題解決も社内クローズドの環境では限界があり、社外(Google先生含め)のアドバイスを求めることが当たり前の時代です。

 

こういった背景から、社外でのコミュニティ活動への参加促進、副業の推進、ワークライフバランスなどが叫ばれ始め、社員に社外活動を推進し、社員が感度の良いアンテナを形成することを求めているケースが増えていきました。

 


"会社が社員を育てる"ことから、"社員が会社を育てる"という意識変化が起こっています。

 

 

 

また、それを後押しするように 企業 ではなく エンジニア自身 が、表立って成果を外向けに発表する場が増えました。

 

今までIT部門は、企業活動の縁の下の力持ちとしての存在でしたが、IT自体が企業活動の主軸となるケースが増えているのでしょう。システム自体が脚光を浴びるケースが増えています。
エンジニア個々人として成果を発表すること自体がキャリア形成のステップとしても捉えられているようです。

 

 

まだ少数派ではありますが、企業としてもコミュニティ活動を始めとした外部の活動を積極的に支援するケースも散見されます。

 

会社として、社員として、エンジニア個人として。コミュニティ活動は複数の特性を持っているようです。

今の時代におけるエンジニア向けのコミュニティ活動から何が得られるのか。社外活動として自社のエンジニアをコミュニティ活動に参加させると何を得てくるのか。はたまた・・・

少し思いを寄せてみてもよいかもしれませんね。